派遣会社選びは、希望の仕事を紹介してもらうだけでなく、派遣社員生活にも関わってくるため、しっかり選びたいところです。
この記事では、登録してはいけない派遣会社と選び方についてご紹介します。
ブラックな派遣会社に登録する3つリスク
派遣会社は本当に数多く存在していて、中にはブラックな会社もあります。
3つのリスク
ブラックな会社を引いてしまうと、リスクを背負ってしまうんですよね。
違法な働き方を見過ごされる
派遣会社は人材サービスを生業としているので、本来であれば真っ先に労働関係の法律を守るべきですよね。
でも、派遣先の御用聞きに成り下がって、違法な働き方を是正してくれない派遣会社もあるので、要注意。
- 契約外の仕事をさせられているのに、派遣先と交渉しない
- 派遣法に違反しているのを知っているのに見ないふりしている(二重派遣や派遣禁止業務をやらせているなど)
- 1分単位で支払うべき時給を、勝手に丸めて(15分単位とか)くる

本来、就業時間は1分単位でカウントするとされているの。
ただ、仕事を始める準備や帰り支度などはカウントされないよ。
派遣先でのトラブルで一方的に不利になる
会社でトラブルが全く無いとは言えません。
たとえば、ハラスメントやいじめ、業務上のトラブルなど。
これは、正社員も同様にゼロとはならない事案です。
大事なのは、そんなトラブルに派遣先や派遣会社がどう対応するか。
派遣社員は「派遣先の社員じゃない」という理由から立場が弱いので、それをしっかり守りに行くのが派遣会社の担当者です。
ブラック派遣会社は、このトラブルをサポートするどころか、派遣先の味方をしないとも限らないのが怖いです。
いざという時に支払いがされない
派遣先の社員じゃないという立場は、支払いに影響することがあります。
例えば、「派遣先の都合で、契約途中なのに終了になった」などの場合、通常は休業手当が支払われます。(法律的に)
そして、どんな理由であれ、仮に派遣先がゴネても派遣会社が立て替えるべきです。(派遣社員の雇用主は派遣会社だから)
ブラック派遣会社は、知識のない派遣社員を言いくるめて支払わないリスクがあります。
登録してはいけない派遣会社の特徴は3つ【チェック方法あり】
登録してはいけない派遣会社の特徴は、主に3つです。
厚生労働省のブラックリストに入っている
厚生労働省から行政指導が入っている派遣会社は避けたほうがいいです。
適切な運営をしていないと公的に判断されているので。
チェック方法は、厚生労働省の検索窓に対象の派遣会社名を入れて、業務改善命令がでていないかを確認します。


▼「労働者派遣」が入っている項目がないかチェック


厚生労働省|https://www.mhlw.go.jp/index.html
派遣許可を受けていない
派遣は「許可制」のビジネスです。
厚生労働省の許可を受けていないとできません。
そのため、どの派遣会社もホームページの会社概要などに派遣許可番号を入れています。
そこは念のためチェックしてください。
簡単な調べ方は、「○○会社 派遣許可番号」で検索することです。


派遣会社が小規模すぎる
派遣会社が小規模の場合、以下のようなことが懸念されます。
- 不況時の倒産リスク
- 派遣法をしっかり守らない
- 派遣先に偏った判断をする
- 仕事を紹介してもらえない
- 希望と全然違う仕事紹介ばっかりくる
小規模でも親会社が大きかったりすれば、そこまで心配しなくてもいいはず。
- 資本金
- 創立してどのくらい経つか
- 売上高
- サイトに「おいしい」案件ばっかり掲載
実は難しい「口コミ」の評価
口コミもとても参考になる一方で、派遣会社は悪いことが書かれやすい側面があります。
それは、「ちゃんとしてて当たり前」を求められるから。
また派遣会社そのものより、営業担当者に問題があるケースが多いのも、この業界の特徴。
同じ派遣でも営業担当者が変わるだけで、対応が一変することだってあるんです。
口コミはながめつつ、客観的に見るほうがいいかなって思います。
「登録してはいけない派遣会社」間違っている情報6つ
登録してはいけない派遣会社情報はいろいろありますが、「コレは違うなぁ」というのもあります。
下手すると「希望の仕事が見つからない!」なんて事態にも!
間違い①○○専門の派遣会社
職種や業界に特化した派遣会社もたくさんあります。
これら全てがNGというわけではありません。
というのも慢性的な人手不足な職種の場合、専門的に注力している会社も多いんです。
- IT系
- 介護
- 看護師
- 保育士
- 製造
大手派遣会社でも専門性の高い仕事はあるのですが、大手はどうしても事務系に注力しています。
職種によっては、会社としてそこまで力を入れていないことがあるんですよ。
間違い②「違法である面接」をしている
派遣で「面接」は禁止されています。
派遣先に人を選ぶ権利はなく、派遣会社が派遣する人を選ぶことになっているんです。
ただ、それは建前の話。
実際には、「顔合わせ」や「職場見学」といった名前で実質的な面接は、大手派遣会社でもやっていること。
もちろん合否は「派遣会社が決定した」といいますよ。
なので、これはそこまで気にしないでいいと思います。(是正されるべきですが、業界全体の問題なので、派遣会社選びではとりあえず無視)
間違い③派遣先がグループ企業が多い
大企業の中には、関連会社や子会社として派遣会社を所有しているところもあります。
主な目的は、本体を含めグループ会社への派遣です。
これが悪いかと言われると、そうでもないかなと思います。
あのトヨタももっていて、主な派遣先はトヨタ本体を含むグループ会社。
メリットもあって、グループ会社内では優先して採用される傾向があります。
あと、親会社も大きいですし、倒産リスクなどは少ないですよね。
自分の希望さえ合えば、登録してもいいのではと思います。
間違い⑤未経験OKの仕事が多い
未経験OKだと人気があるので、大手も含めどこでも取り扱っています。
「仕事内容の情報がなさすぎ!」と思ったら、問い合わせればいいだけ。
それより大事なのは、前述したブラックの特徴に当てはまる派遣会社かどうかです。
もちろん掲載している仕事情報が、不十分なものばっかりであれば登録しないほうがいいですよ。
人をちゃんと集める気がありませんから。



仕事情報の掲載は各担当者が書くことが多くて、人によって情報のバラツキがどうしてもでちゃうんだよ。
半分正解・半分間違いな情報
あっている部分もあるけど、ケース・バイ・ケースだなという情報もあります。
優良派遣事業者に認定されていない
優良派遣事業者という制度があるのですが、できたのは比較的最近です。
一応、厚生労働省の委託事業ではあるんですが「必須」ではないんですね。
なので、実は大手も取得していない企業があります。
地方の地場の派遣会社になると、ほとんど登録していないんじゃないでしょうか。
なので、そこまで気にしないでいいと思います。
参照:優良派遣事業者の一覧



優良派遣事業者に認定されると、信頼度がUPしてアピールになるから、程度なものともいえるよ。
全国展開している
全国展開をしているかどうかは、会社のざっくりとした規模感を見るにはいいかなって思います。
ただ、住んでいるエリアによっては、全国展開といっても県内に拠点は一つしかない、所属している人も数人なんてことも。
さらに県内には支店はなくて、隣の県の支店がカバーしてるってこともあるんです。
なので、ひとつの指針にはなりますが、絶対的な指標ではないので、あくまでも参考までにしてくださいね。



地場の派遣会社のほうが仕事をたくさんもっているケースはよくあるよ。地の利ってやつだね。
派遣会社の選び方【おすすめの派遣会社あり】
いろいろ話してきましたが、派遣会社の選び方はズバリ「どんな仕事を希望するか」「どこに住んでいるか」できまります。
もちろん前述したブラックな特徴がない会社で!
参考までにいくつか条件を上げてみます
首都圏・関西圏・都市圏に住んでいる
首都圏や関西圏をはじめ、政令指定都市や大きな都市は、大手派遣会社の勢力がかなり強いです。
なので、事務系を希望するなら一番の登録候補になります。
おすすめの大手
大手派遣会社の中で一番手に考えたいのは、以下の3社です。



スタッフサービスは業界内の評判がよくなく、パソナは派遣事業への力の入れ方が落ちている気がするので・・


事務系以外を希望する
この場合は、前述の大手に加えて、専門的にやっている会社に登録するのもおすすめです。
紹介される仕事も変わってくる可能性があるので、自分の希望が見つかるように幅を広げておきましょう。
製造系だったら、世界最大手のランスタッドがおすすめです。
また、コールセンターや販売職であれば、準大手のウィルオブ
アパレルや介護などは、リクナビ派遣か専門の検索サイトで探してみてください。



IT系は大手派遣会社の多くが力を入れているから、そっちでもOK。
ただ、フルタイムで働きたいなら派遣じゃなくて、ふつうに転職してみてもいいのでは?
IT経験があれば、転職できる可能性は高めだよ。
地方に住んでいる
地方に住んでいる場合、大手よりも地場の派遣会社を選んだほうがいいことがあります。
まずは、
2社目に大手派遣会社を選ぶという方法もあります。
次の派遣会社を探す人は、「次はどこの派遣会社に登録する?複数社に登録した方がいい人がいる」をお読みください。



大手派遣会社の場合、東京に本社がある企業が「高松支社にも派遣して」みたいに依頼することがあるんだよ。
単発・短期を希望
単発や短期のお仕事を希望する場合、大手派遣会社の登録は後回しでもいいかもしれません。
というのも、大手はあまり単発や短期を積極的にやっていない可能性があるからです。
理由は、派遣法で30日以内の仕事への派遣は原則禁止になっているんです。
ただ、例外の人もいて当てはまれば派遣できる感じ。
言い方が悪いのですが、大手にしてみれば「手間がかかる割に、売上が小さい」と思われ勝ちなんですね。
なので、こちらも



単発であれば、派遣じゃなくてもタイミーとかでもいいかも。

